虫歯をなおす = 第3部:奥歯が欠けました

左上の奥歯が欠けた。いや、詰め物が取れたのかもしれないが、とにかくなにか白いものがパキっと折れて取れた。それでまた歯医者に通うことに。
どうやら、ほかにもいくつか虫歯があるらしく、また長い戦いになりそうだ。

そのほかの過去の虫歯治療の記録はこちら→虫歯を治す 過去の記録

※古い日付のほうが上にあります。


2005年10月24日(月)

1週間ほど前、会社で話をしていたら、左上の奥歯の歯が欠けた
いや、詰め物が取れたのかもしれないが、白い3mm角くらいのものが2片口の中から出てきた。
舌で触ると、穴が開いているっぽい。
うーん、これは、また歯医者に行かねばなるまい。
前回の治療が終わってからもう2年半以上もたっているのが驚きだ。

で、前回まで通っていた歯医者は会社の近くにあったのだが、都合により遠くなってしまったので、
自宅近くの歯医者に行くことにした。
電話をして初めてである旨を告げる。予約は、29日(土)とのこと。そうそう、この歯医者は土日も
やっているので、私のように会社務めをしている人間にはありがたい。
 


10月29日(土)

12:30、時間通りに歯医者へ行く。
例によって問診表みたいなのを書かされる。
「今回の虫歯だけ治しますか、それとも悪いところ全部治しますか」みたいな質問があるので、
もちろん「全部治す」にマルを付ける。

名前を呼ばれて中へ。診察室は、前回通っていたとこより、少しだけ規模が小さい感じか。
診察用のいすは3つある。指定されたところに座ると、目の前にアームがあって、
そこに12インチくらいの液晶モニターがくっついている。なんだこれは
水槽と魚のスクリーンセーバー(たぶん)が動いているが、ちょっと圧迫感あるなぁ。
前の歯医者は目の前には何もなかったが。

先生が来て名前を名乗る。ふむ、市川先生と言うのですな。
まず、検査ということで、例の先が丸くなった鏡かなんかを持って現在の歯の状態を見ていく。
歯医者の業界用語を読み上げて、それを助手の人(DH(歯科衛生士)だろうか?)が紙に記入していく。
何を言っているのかさっぱりわからないが、「C」というのはわかる。虫歯があるということだ。
やっぱりあったか。

次に歯のレントゲンをとる。
助手の人は、名札から玉上さんであることがわかった。
なんて読むのだろう? たまがみ? たまじょう?
DHかどうかは、名札には書いてないのでわからなかった。
で、口のまわりをぐるーっと回る機械でレントゲンをとったら、席に戻って、今度は歯型をとる。
玉上さんが、ピンクのスライムみたいなやつを歯にあて、しばらくかんでいてくださいと言われる。
たしか、前の歯医者では、ピンクではなくて水色だったと記憶しているが、材料が違うのかな?
上下とも型をとる。

また先生がやってきて、目の前の液晶モニターを操作しはじめた。
一瞬しか見えなかったが、OSはウィンドウズだな。タッチパネルになっているところをみると
ひょっとすると、タブレットPCかもしれない。
で、ウィンドウが開くと、そこに私の名前が書いてあって……、おおっ!
今とったレントゲン写真を画面上で見せてくれる!

で、昔治療したアマルガム(?)が詰めてあるところの周りが虫歯になっているらしい。
とりあえず、今回は、穴が開いている左上奥歯を削って仮詰めをするとのこと。
キュイーンとドリルの音がして、キュルキュルと削って、なんかねんどっぽいものをピンセットか
なんかで詰める。
で、今回は終了。
次回は、今後の治療計画を決めます、とのこと。

治療時間は30分くらいだったかな。3190円。ちょっと高いな。
ま、あレントゲンとかとったからか。
レシートをくれるのだが、そこにちゃんと保険診療分3190円、自費分0円などと書いてあって親切だ。
また、先生の名前も書いてある。
次回は11月1日(火)です。 
で、この歯医者では、平日と土日で先生が違うらしく、
「担当医制のため、どちらかにして欲しい」とのことだった。なので、じゃぁ土日がいいと答えると、
次の次の回の分まで、予約を入れてくれた。11月5日(土)。
はて、じゃぁ、次回は先生が違うということになると思うのだが、いいのかな? 


11月1日(火)

いきなり待合室で30分待たされる。元モーニング娘。の保田圭をちょっとかわいくした感じの
受付嬢が、電話で「はい…、もうお見えになってます…。」みたいなことを話していたので、
たぶん先生が遅れているのだと推察される。
しばらく待っていたら、先生らしき人、鼻歌を歌いながら登場。こ、こいつ。

診察室とは別の個室に通される。
で、さっきの鼻歌先生(名札付けてないので名前不明)と面談のような格好になる。
紙を3枚渡された。
1枚目は、私の歯のレントゲン写真をプリントアウトしたもの。
2枚目は、前回玉上さんが、書いていた紙のコピー。AFとかInとかCとか記号が書いてある。
3枚目は、そのAFとかInとかCとかの意味が書いてあるもの。
ほほぉ、これは親切。
これらを資料にして、今後の治療計画を立てましょうということらしい。
あれか、これが、インフォームド・コンセントというやつか。

鼻歌先生によると私には虫歯が9ヵ所もあるらしい。ウヒャー。
そのうち1ヵ所は、例の歯が欠けて穴が開いているところ。
ここは、レントゲンで見る限り、たぶん神経を抜かなければならず、
5〜6回の治療で7000円から8000円かかるとのこと。
うわー、神経抜くのか。いきなり、テンション下がる
まぁ、歯医者に行ってテンション上がる人もいないだろうが。
残りのうち、7ヵ所は、恐らく2回の治療で1800円から2000円、残り1ヵ所は1回の治療で
900円かかるとのこと。ただし、状況によって、治さずしばらく様子を見ることもありうるとのこと。
「どんなときに、治さず、様子を見るのですか?」というのは当然の疑問だろう。
鼻歌先生曰く「歯のかぶせ物は、どんなに精巧に作ってもわずかなすき間ができてしまいます。
そのすき間が虫歯になると、かえって削る範囲が大きくなってしまいます。
ですから、虫歯が小さいうちは、歯磨きで進行を抑えたほうがよい場合もあるのです。」
ちょっと違ったかもしれないが、だいたいこんなような意味のことを言われる。
実際、今回虫歯があるところは、8ヵ所までが、詰め物をした周りのようだ。
で、最終的にどうするかは、治療する先生の判断になるそう。

あと、保健適用範囲で治すか、保健適用範囲外の詰め物材料を使うかを聞かれる。
私の歯の模型を見せられ、「あなたは歯のかみ合わせが悪いので、歯と歯が当たって、
歯槽膿漏になりやすいんです。保健適用内の銀の詰め物だと、歯よりかたいので云々。
金の詰め物だと歯と同じくらいのかたさなので云々」このあたり何て言われたかよく覚えていない
なぜかと言うと、「右上奥歯の穴が開いているところを金のかぶせ物にすると8万円です」
と言われて、動揺してしまったからだと思われる。
「そうしたほうが結局安上がりですよ」とか言われるが、「すみません、保健適用内でお願いします」
弱弱しく返事をする。
いや、鼻歌先生、いい人そうだし、患者のためを思ってくれてるのかもしれないけど。

とかなんとかあって、虫歯は全部治してもらうことにし、「では担当の先生に伝えておきますので。
本日は以上です。治療費は必要ありません」とか言われて終了。
診察(?)時間は20分程度。もちろん0円。次回は11月5日(土)です。

家に帰って、もらった紙を見直してみた。それが、これ。

治療計画書

ふむふむ、左上奥の穴が開いた歯には「P.E.」、「Cr」とあって、説明書きのほうには
P.E.:歯の中の神経を取る処置・・・主にC3などに対応
Cr:歯冠の全体を被せるもの・・・主にC3やC3処置歯に対応

とある。
「AF”」というのもあって、
AF:水銀、スズ合金の詰め物【やや古い治療方法・・・当院では不使用】
AF”:AFから二次的に虫歯の出来たものIn・Crなどの処置が必要

とある。これが前回言っていたアマルガムの周りに虫歯ってやつかな。
前の歯医者の治療記録と付き合わせて見ると、前の歯医者でもこのアマルガムは
使ってなかったようだ。
前の歯医者の治療あとは「In」となっており、
In:比較的小さい詰め物・・・主にC2などに対応
とある。でもって、このInの周りに虫歯ができているところもあるようだ。
えっと、全部治療したとして、最大の金額がかかるとすると…
8000円が1ヵ所、2000円が7ヵ所、900円が1ヵ所で、合計2万2900円かかるってことだな。

ふぅ、長い戦いになりそうだ。 


11月5日(土)

さて、本日より治療に入る。
席につくと、目の前の液晶モニターに私の歯のレントゲン写真が映してある。

市川先生がやってきて「痛みはありませんか」と聞かれたので「大丈夫です」と答える。
「では、奥歯の治療をしていきましょう。最初に麻酔を打ちます。」と言われて
ドキドキする。うわぁ、やっぱり慣れないなぁ。
おっ、なんだこれは。麻酔を打つやつが注射じゃなくて、なんかチャッカマンみたいなカタチを
している。なにからなにまで、前の歯医者とは違うな。それともこの2年間に歯科医療の進歩が
あったってことかな。
で、それを歯の裏からぶすっと刺し、そこにしばらく当てている。10秒くらいか。長い。
たぶん麻酔薬を注入しているのだろう。歯の表側にも1ヵ所刺す。
2ヵ所に麻酔を打ったら、すぐに歯を削りはじめた。えっ、麻酔が効くまで待ってなくていいの?

前回の詰め物を取る感じでガーッと削っていく。助手は前回と同じ玉上さん。
途中で先生が「シレンジミックス(?)持ってきて」と玉上さんに指示。
そう聞こえたけど、ググっても出てこないので、聞き違いか?
玉上さんが、なんかピストルみたいなカタチをしたやつと、針のない注射器みたいなのを
持ってきて、先生が交互にそれを歯に当てる。何かを注入?
でまた、ガーッっと削る。
しばらく削ったら「口をゆすいでください」と言って先生は行ってしまった。
口をゆすぐと、銀色の詰め物らしきものが口から出てきた。

玉上さんがやってきて、「型を取ります」と言い、例のピンクの物体を、いま削ったところに
当てて、しばらくかんでいることに。下の歯の型も取り、先生のチェックしてもらう。
で、玉上さんが、歯に何かを塗りはじめる。うわっ、シンナー臭
仮詰めだな。これは、前の歯医者といっしょなのか。
って、あれ? 今日はこれで終わりなのかな。神経抜かないの?
玉上さん、しばらく塗っていて、かみ合わせをみるため
「歯をカチカチしてみてください、カチカチカチ」と言う。
ああ、こういう言い方はどこの歯医者もいっしょなんだな、きっと。
「ちょっと、歯に当たる感じがします」と言うと、塗った部分をピンセットかなんかで整形して
もう1回カチカチさせられる。うん、今度はいいみたい。
「今塗ったものは、ガムとかかむとはがれるかもしれないので注意してください。
お食事は麻酔がきれてからにしてください。では、本日はここまでです。お疲れ様でした」
みたいなことを言われる。えっと、「どれくらいで麻酔がきれるのですか?」と聞く。
「1時間くらいです。しびれがとれたら大丈夫です」との答え。うーん、しびれてる感じは
しないんだけどな。まぁいいか。
やっぱり神経抜くのは次回に持ち越しってことなのだろうか。

ところで玉上さんの顔立ちだが、鼻まで覆う大きなマスクをしているため、よくわからない。
目だけ見る限りでは、二重でちょいタレ目ぎみで美人な予感がするのだが。

本日の治療時間は15分、1870円。次回は11月12日(土)です。

えっと、今、6日(日)の夜なんですが、玉上さんが塗ってくれたやつ、なんかはがれそう
なんですけど、来週までもつかな? 


11月12日(土)

左上の歯の治療の続き。
名札からすると石川さんという、目のパッチリした女性(鼻から下はマスクで見えない)が
やってきて、本日は金属を詰めると告げる。
あれ? 神経を抜くとかしないのかな? それとも実は前回すでに抜いていたのだろうか?
あるいは、削ったものの神経まで届かなかったか。

で、石川さんが、前回私の歯を型取りして作ったらしき金属を歯にはめる。
どうらら2片あるようだ。「高さは大丈夫ですか?」と聞かれる。
これは、かんだときに下の歯に金属が当たらないか、という確認である。
「大丈夫です」と答えるが、しかし横幅があってないらしく少しきつい。
そのへんは石川さんも把握しているようで、いったんはずして調節をすることに。
はずすときに「ちょっとひびきますよ」と言って
ミニハンマーみたいなのでコツコツたたいてはずした。

はずしたときに金属の1片を口の中に落っことして飲み込みそうになる。
やった! いや、やったじゃねぇよ。
しかし、そのときの石川さんの反応が、すごく落ち着いていてプロらしい。
逆にいうと、事務的でかわいげがない

さて、金属をはずして、私からは見えないところでなにやら削っているような音。
その間に舌で削った歯を触ってみたら、ものすごく大きな穴が開いていたので
やっぱり前回神経も取っちゃったのかもなぁ。
もう1回金属を歯にはめてみて、またはずして削って、いよいよちゃんとくっつけることに。
「エアーをかけます」といって歯の奥に空気をシュー
うっこれは少ししみる。いや、だいぶしみる
で、接着剤かなにかを塗って、金属を2つともはめ、
ガーゼをかんでしばらく待たされる。
接着剤がかわいたと思われるころ石川さんがやってきて、
金属のまわりにはみ出した接着剤を削ってる感じ。

そして、本日は終了。「もう普通に食事してもかまいませんよ」とのこと。
治療時間は20分。先生は現われなかった。つうかずっと隣の席の人を治療していた。
治療代は3110円。金属の値段かな?
次回は16日(水)です。あれ? 平日は先生が違うんじゃ?と思ったら。
「月、水の午前中は同じ先生がおります」とのことだった。


11月16日(水)

私は、女子アナにはあまり詳しくないし興味もないが、フジテレビの高島彩テレ朝の大下容子
テレビ東京の大橋未歩、このあたりになんとなく共通する顔立ちというか
その線上に位置すると思われる顔立ちの渡辺さんという人が本日の助手。
最初、マスクをつけていなかったので、そう思った。

例の目の前のモニターに私の歯のレントゲンを映しながら
「本日は、左下奥歯の2本の虫歯を削っていきます」との説明。
最初に該当箇所の上の歯の型を取る。

先生がやってきて、同様の説明。どうやら、すでに詰められている金属を
削り取っちゃうようだ。
「削っていきますが、痛かったら麻酔をかけます」とのこと。
えー? 痛いと思ってから麻酔かけてもなんか遅い気がするのですが。

最初ちょっとだけ削って、先生が渡辺さんに、私の目の前でドリルの先を見せ
「これの新しいやつあるかな? これ削れんわ」と言う。
だーかーらー、そういうことは患者の前でやらないで欲しい

渡辺さんが新しいドリルの刃を持ってきて、削るの再開。
少ししみる感じはあったが痛くはない。
しばらく削ったら「型とって仮詰めして」というような指示を与えて先生退場。
ふむ。今日はここまでだな。

で、渡辺さんが、いつものように型をとり、シンナー臭のものを奥歯に塗っていく。
渡辺さんの塗り方がちょっと変わっていた。
ほかの人は、塗る→かみ合わせを見る→調節という流れなのに対し、
渡辺さん、塗る→かんでみてください→歯ぎしりしてみてください→エアーをシュー
→また塗る→かんでみてください→歯ぎしり→エアーをシュー→かみ合わせいかがですか?
→調節、という感じで手間が多い

仮詰めが終わったところで、前回の助手の石川さんがやってきて
「今日はお時間まだ大丈夫ですか?」との質問。
ん? なんだなんだ。「大丈夫ですが……」と答えると、
「では、歯石を取っていきます」とのこと。
なるほど。
石川さんが例の(たぶん)ジェット水流研磨装置?で下の歯の歯石を取っていく。
渡辺さんが付いていて、相変わらず、私の口の中のつばの吸引を行なっていたので
石川さんは助手(DH?)長、渡辺さんはまだ見習いといった感じなのだろうか。
しかしこのジェット水流、痛くはないのだが、キイキイとドリルみたいな
かん高い音がしていやな気分。
歯石取りが終わってうがいをしたら、ピンクの水が出てきたので、
どこかで出血しているのだろう。

「今後、治療の合間をぬって、上の歯の歯石も取っていきます。
歯の表面の着色は、保健対象外で8100円かかってしまいますが、
どうされますか? 取ったほうがいいと思いますが」
あれかな? 例のPMTCってやつ。それにしてはちょっと高いな。
まぁ、いい。取ってもらうことにする。
これも、治療の合間に行なうとのことだった。

そのあと、歯磨き指導をされて、
試供品ということで、ちっちゃな歯ブラシとデンタルフロス(糸ようじ)をもらう。
私は非常に歯並びが悪いので、この小さな歯ブラシだったら
歯のすき間も磨けるかもしれないな。
とか思っていたら、当院でも売ってるらしい。うまいセールスだ
それが、これ。

というわけで、本日は終了。
歯の治療が30分、歯石取りが20分、歯磨き指導が10分合計1時間もかかった。
治療代は2040円。おやっ、保険外分290円というのが含まれてるな。
これはどれに当たるのだろう? 歯ブラシとデンタルフロス代か?
無料だと思っていったのに。うまい商売だ。いや、違うかもしれないが。
次回は、少し間が空いて、11月26日(土)です。


11月26日(土) 

街はすっかりクリスマスムードだが、
我が歯医者も、戸口にリースが飾ってあったり、受付に小さなクリスマスツリーが
置いてあったりとクリスマスの装い。

「本日は、左下の歯に金属をはめていきます」と、
玉上さんが、歯に詰める金属を見せてくれた。
なんか黄色い素材(プラスティック?)の私の歯の模型があり、
そこに銀色の詰め物がはまっている。
というか、玉上さんの名札にもクリスマスっぽいシールが!

玉上さんが、まず仮詰めをはがす。が、なかなかはずれない。
それはそうだろう、前回、渡辺さんが、少し塗ってはエアーをシュー、
また塗ってはシューと丹精こめて塗ってくれた仮詰めだ。

しばらくして、なんとか仮詰めがはがれたら、
さきほどの金属をいったん歯にはめ、
「ピッタリなので、接着します」と言って
いきなり接着剤を塗りはじめた。えーっ、かみ合わせとかみなくて大丈夫かなぁ?
しっかり貼り付けたら、「かみ合わせは大丈夫ですか?」と聞かれる
ふむ、大丈夫みたい
その後、直径8mmくらい、長さ2cmくらいの円筒形の綿をかんでろと言われるのだが、
その前に玉上さんがその綿を口の中に落っことして飲み込みそうになる。
けほっ。しかし、どうして、そろいもそろって、落っことすのだろう?
それはいいのだが、「すみません」くらい言ったらどうだ。
口の中になにか落っことしても、何食わぬ顔で拾って続けるというのが
この歯科医院のやりかたなのかもしれない。
5分ほど綿をかんで、歯の周りにはみ出た接着剤をカリカリと取って完成(?)。
そして玉上さん「なんとかお願いします」とか言って向こうへ行ってしまった。

代わりにやってきたのは石川さん
上の歯の歯石を取るとのこと。
ははぁ、玉上さんも、まだ歯石取りのレベルには達してないということか。
前回は渡辺さんが助手としてついていたが、今回は石川さんが、
つばの吸い取りをしつつ、歯石を取りつつと忙しい。
歯石取り自体は、前回と同じ、ジェット水流研磨装置でキイキイやって、終了。

歯のクリーニングは、治療がすべて終わってから行ないます、とのこと。
本日の治療時間は、金属はめが20分、歯石取りが20分、計40分。
3020円でした。次回は12月2日土曜日です。


12月3日(土)

さて、本日は、「右に4ヵ所、治療したほうがいい歯がありますので
見ていきましょう」と先生。
そう言えば先生の名前なんだっけ? 領収書に書いてあったはず。
あ、そうそう市川先生だった。
最初、助手に玉上さんがついていたが、先生の指示でほかの患者のところへ。
どうやら今日は助手なしでいくようだ。
年の瀬でちょっと忙しいのかな?

まず、下の歯を見て、「では削っていきます」と先生。
どうやら、昔詰めたアマルガム?を削り取ってる感じ。
ついでに虫歯部分も削っているのだろう。
助手がいないので、自分でつば吸引機も操りつつ、削りつつとちょっと大変そう。
しばらく削って「うがいしてください」と言われたので、うがいをすると、
細かい金属の粉が水に混じって出てくる。

あら、今日はこれで終わり?
かと思ったらもう一度席を倒し、
「今度は上を削っていきます」とのこと。
上もやるのかよ! 4ヵ所一気にやっちゃうのかな?
しばらく削って、うがいして、型を取るようだ。

席の後ろのほうで先生がなにかやってる気配がするので、
首を回してそちらを見ると、先生が型取り剤?のピンクのスライムみたいなのを
一生懸命ねっていて、ちょっと楽しい。
先生が席に戻ってきて、そのピンクスライムを上の歯にあて、しばらくかまされる。
同様に下の歯も型を取る。

「じゃ、仮止め(と聞こえたが、仮詰めかもしれない)していきます」と
細い筆を持ちながら言われる。
ああ、仮詰めって、やっぱりこういう筆みたいなので、塗っていくんだ
それはそうと、先生、もっとハキハキしゃべったほうがよいのでは?
いちいち次になにをやるか説明してくれるのはいいのだが、ちょっと聞き取りづらいです。
それはともかく、下の歯を塗って、上の歯を塗って、しばらく待たされる。
さすがに速い
速いのはいいが、いつもの助手の人にやってもらうのに比べて
ちょっとぞんざいな気がしてしまう。
そんなことはないのだろうが、患者心理というものかもしれない。

仮詰めが乾いた頃、うがいをすると、
「本日は3ヵ所削りましたので、次回は金属をはめていきます」
と言われる。
ん? 4ヵ所あるとの話だったが、それは次に回したのかな?
それとも、最初の頃に鼻歌先生が言っていたように、
様子を見るという判断にしたのだろうか?

というわけで、本日の治療時間は25分、3230円。
次回は、10日(土)です。


12月10日(土)

歯医者の席につくと、いつもは、助手の女性が紙の前掛けをつけてくれるのだけど、
今日は、そいつも先生がつけてくれた。
というワケで本日も、助手なしで先生が治療に当たります。
まず、前回の3ヵ所の仮詰めをはがし、金属の詰め物を歯に合わせてみる。
軽くしみたので、本接着時のエアーで痛いんじゃないかと不安になる。
そして金属を少し削って、また合わせてみる。3ヵ所とも合わせたところで、早速接着。
えーっと、かみ合わせを見なくてよいんでしょうか? と思う間もなくエアーをシューッ
ほっ、痛くなかった。
接着後、かみ合わせの高さをみて(ここでうまく合わなかったら、歯に装着した状態で削るつもり
だったのだろうか)、脱脂綿をしばらくかまされる。

しばらくして、はみ出した接着剤を削って、終了。そして、
「右側の歯の前のところに少し虫歯がありまして、これはプラスティックを詰めるだけなので、
今日やっちゃいましょう」とのこと。
これは前回、4ヵ所あるといっていた虫歯の残りだな。
しかし、以前通っていた歯医者だったら、1本の虫歯に最低2日はかけていたのに、
この歯医者はやれるところはいっぺんにやっちゃう方針なんだな。

で、ちょろっと削ったところへ、助手の玉上さん登場。
先生が「ここと、しゅけいぶ(?と聞こえた)」と指示して退場。
ふむ、そのプラスティックとやらは、玉上さんが詰めるのだな。
なんか、ドライヤーを少し細くして、銃口側に透明なオレンジのプラスティック板らしきものがついた
兵器を持っている。それを歯にしばらく当てていると「ピピッ」という音がする。
うーん、なんだろうな、こりゃ。
そしてプラスティックを詰めているらしきのと、そのドライヤー兵器でピピッってのを2〜3回
繰り返して、再び待たされる。

今度は、先生がやってきて、「磨いていきます」と言われる。
さっき詰めたプラスティックを磨いて歯になじませるということだろうか。
少し磨いて、道具を替え、「少しひびきます」。
ダダダダダダダダダダダダダダダダ……と本当に少しひびく。

まぁ、そんなこんなで、本日もつつがなく終了。
治療時間、30分。5300円。うわっ高い。直前にお金おろしといてよかったよ。
次回はクリーニング(やっぱりPMTCと言うようだ)で、11月17日(土)です。


12月17日(土)

歯医者からケータイに電話。
担当の先生の身内に不幸があったとかで予約日をずらしてほしいとのこと。
というワケで本日の治療はありませんでした。次回は12月23日です。


12月23日(金)

「歯の治療は前回で終了しましたので、今日は、クリーニングを行ないます」
と言ってやってきたのは石川さん
そうか、先週身内に不幸があって休まざるをえなかったのは石川さんだったのか。
とすると、私が“担当の先生の身内に不幸があったとかで…”と書いてしまったのは
間違いだった。思い違いか聞き違いだろう。

さて、「クリーニングには1時間くらいかかります」とのこと。長いな。
まず、「お水がかかりますので、お顔を隠します」と言って
口のところを残して、顔面にタオルを置かれ、なにも見えなくなる。
最初に、歯石を取るときに使ったジェット水流研磨装置で、全体的な汚れを取っていく。
ところで、音から判断するに、このジェット水流装置、足元にペダルがあって、
それを踏むと水流が出るしくみのようだ。
私の体の下のほうで、ぷしゅーっ、ぷしゅーっという、気圧式と思われる装置が
歯に当たる水流にあわせて、音を出したり止めたりしている。

次に、タオルのすき間から見えたところによれば、水色でかすかにあまくて
ミントの香りがしてザラザラする歯磨き粉のようなものをつけた装置を歯に当てていく。
歯に当たる感覚からして、なにか先のところが回転する装置であることは間違いないだろう。
電動歯ブラシのようなものだろうか。
ただし、電動歯ブラシとは違って、柄の方向に回転軸があるような気がする。
それにしても、前の歯医者では、もっとガンガンと響くような感じだったが、
ここではそんな感じがしない。前のときみたいに“粗磨き”しないのかもしれない。

と、思ったら、1回うがいをして、今度はもっと細かい回転のような感じの装置で
もう1回すべての歯を磨きはじめた。付けてる“歯磨き粉”は同じもののようだ。
ふーん、やっぱり2回磨くんだ

と、思ったら、またうがいをして、今度はピンクの歯磨き粉をつけて
「表面を磨いていきます」と言って、また違う装置っぽいので磨きはじめる。
てことは、さっきの2回は、汚れを取るためのもので、
今やってるのは、磨くためのもの、ってことなのかな?
念入りというか、さすがに1時間かかるだけのことはある

ていうか、そんなことより気になったのは、
上の歯を磨くときには、私の右横にすわって作業をするのだが、
下の歯を磨くときは、私の頭の上から覆いかぶさるようにして磨く。
そのとき、ずっとではないけど…
えっと、これって、頭に、胸、当たってるよね?
ていうか、頭に胸が乗ってる?
まぁ、見えないので、たんなる妄想かもしれないが。

さて、磨くのが終わったら、今度は「歯ぐきを消毒します」と言って
注射器のようなもので、歯と歯ぐきの間に液体をかけている(?)感じ。
なんかちょっとあったかくて、微妙ににがい液体。
それが終わって、紙コップを渡され、
うがい薬が入ってますので、これでうがいしてください」と言われる。
うがいしてわかった。ははぁ、さっき、歯ぐきにかけてたのは、この薬か。
緑色であたたかい。

手鏡を持たせてくれて、歯の状態を見せられる。おおっ、本当にキレイになってる。
で、これで終わりかと思いきや「最後にフッ素を塗ります」と言われる。
タオルによる目隠しはされなかったが、
口を閉じないようにするプラスチックの器具をかまされる。
でまた、注射器のようなもので、白くて甘酸っぱい歯磨き粉のようなものを全体に塗られる。
確か、これは前の歯医者では、普通の歯ブラシで歯を磨くようにして塗られたやつだ。
「フッ素が定着するまで5分ほどおきます。」と言われ放置される
なるほど、それで、口を閉じないようにされてるワケか。
実際には完全に放置されていたワケでなく、ときどき石川さんが
つば吸い取り装置で、口の中にたまったつばを取りにきてくれる。
気が利くなぁ。これはありがたかった。
そして5分後、軽くうがいをするように言われ、30分くらいは飲み食いするなと
注意を与えられる。

「これで終わりですが、4ヵ月後くらいにまた検診に来てください」とのこと。
4ヵ月は早いな。半年後でいいんじゃないだろうか。
治療時間は、なるほど1時間、正確には55分。
しかし、治療費を聞いて息をのむ。9320円!
レシートに、“保健診療分920円、自費分8400円”とあるので、
この歯のクリーニングには保健が適用されないってことなんだろう。
前の歯医者のクリーニングもそんなに高かったっけ?と思いながら、
この日記を見直して見ると2002年2月13日の項に3100円とある。
なんか、ボッタクラレてるのかなぁ。まぁ、1時間もかけた丁寧なものであったことは認めるが。
それとも、あれか。胸か!




というわけで、意外と早く済んだ今回の治療をまとめてみました。
治療期間:10月29日〜12月23日、56日間
実質日数:9日間
実質時間:295分
治療費:22,390円(保健適用分)、8,690円(保健適用外)、合計31,080円
治した虫歯:8本? 最初の説明では9本だったので実は9本治したのかも。

今回の治療でわかったことは、
歯医者(というか歯科医院)によって治療のしかたは結構違うんだなぁ
ということ。
前の歯医者の治療経験から今回の治療も“長い戦いになりそうだ”と書いたが、
意外に2ヵ月もしないで終わってしまったし。
もちろん、使っている器具も違うし、恐らく(恐らくだが)治療費も違う。

今後はがんばって歯磨きして、
(たぶん)半年後の検診時には虫歯が1本もないようにしたい。


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